淫魚姫
長い黒髪が背で乱れるのがいい、と、カカシはイルカを背後から犯すのを好んだ。
貫き、イルカをのたうたせながら、カカシは黒髪に口付ける。
「あ、あっ」
体内で暴れる肉棒に耐え切れず、イルカは両手を折ってしまう。
それは、結果的に腰を高く掲げることになる。
「いやらしい子。もっと?」
からかうように言い、カカシはなおのこと激しく動く。
イルカは自分の人魚だ、とカカシは言う。
欲望が嘘のように去ったあと、白い胸に、カカシはイルカを抱き寄せて、いつものように繰り返す。
海の中で清らかに暮らしていたイルカを、カカシが陸に揚げたのだという。
そして、汚した。
「オレを覚えてしまったからね、もう海には還れないし、海の泡にもなれません。いくら、姓がうみのでもね」
十代の少女相手に言うならともかく、と思いながらも、イルカは反論しない。
確かに、カカシとまぐわうようになって、海と陸くらいには世界が変わった。
「はあ、はっ」
イルカは短く息を吐く。
自分からカカシの雄を深くくわえ、腰を動かす。
泳ぐように、足をばたつかせて。
それは、とても淫らな。
イルカはカカシの淫魚姫。