日光に行こう! 7(現代O阪人パラレル)

バスタブにサクモを座らせ、ミナトはシャワーの温度を調節する。
「さっきはカカシに先を越されましたからねえ」
言いながら、ミナトは、サクモを洗っていく。
サクモは大人しく、ミナトの手に任せている。
「髪も、もいっかい、ね?」
確認して、ミナトはサクモの銀髪を泡立てる。
「せっかく、ミナトに乾かしてもらったのに」
サクモが、ミナトを見上げて言う。
「また、おれが乾かします」
陽気に、ミナトは返す。
「おれの仕事やし。サクモさんのからだを、ああやこうや、するの」
サクモの頬が赤らむ。
「それ、仕事、ちゃう。ミナトの仕事は、今は勉強ですやん」
「学生の本分はそうですけど。おれの存在意義は、サクモさんに始まり、サクモさんに終わりますもん」
「かなわんなあ。頭、ええこが難しい言葉、どんどん覚えて」
「あ、おれをこども扱い、しましたね」
ミナトは、サクモを背から抱きこむようして、バスタブに自分も入り、サクモの後口に指を当てる。
ただ、始末をつけていくだけではなく、意図をもって蠢かす。
「んんっ」
艶かしい声が、浴室に反響した。
サクモは、驚いたように、自分の手で自分の口を塞ぐ。
「やっぱり、ええ声、聞きながらのほうがええなあ。なんや、おれ、こんなん、なりましたけど」
かたくなった雄を、ミナトはサクモのそこに接触させる。
「あかん、もう、あかんて」
サクモは身を捩って、ミナトから逃れようとする。
「ん! 明日も、いろいろ行きますしね。じゃあ、帰ってから、たっぷり、いうことで」
ミナトは、サクモの項に軽く唇を当ててから、シャワーの湯を全身に流した。

先にあがらされて、また髪を乾かしているところに、ミナトが出てきた。
「さっきまでのサクモさん、思い出して、抜い…」
爽やかな笑顔で発せられるミナトの言を、サクモはバスタオルを投げて、途中で止めた。
バスタオルを片手で受け取り、ミナトは言う。
「こんなとこ、恥ずかしがるとこ、ちゃいますやん」
「恥じるとこです!」
「せやろか?」
わざとらしく、首を傾げながら、サクモからドライヤーを受け取り、長い銀髪を手に受ける。
その音に刺激されたのか。
今まで、ぐっすり寝込んでいたカカシが、むっくりと身を起こした。
「とうさん、まだ、かみ、かわかへんのん?」
眠りに落ちる前と変わらない父の姿に、カカシは目をこすりながら、言う。
「サクモさんの髪、長いからね。乾くの、時間、かかるんや。いつも、そうやろ?」
にっこりと笑って、ミナトが答える。
「ほんま、じかん、かかる」
口の中で言って、カカシは、また、ころんとベッドに転がった。
ドライヤーを止め、ミナトは、カカシのベッドまで行き、カカシの体勢を変え、上掛けを直す。
詰めていた息を、サクモが大きく吐いた。
ミナトはサクモを後ろから一回、強く抱きしめてから、作業に戻った。

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